半数の企業で労働安全衛生法を順守せず―イニシアチブ・パートナーズ調べ
株式会社イニシアチブ・パートナーズは3日、職場のメンタルヘルスに関する調査結果を公開し、約半数の企業でメンタルヘルス対策が導入されていない実態が明らかになった。本調査は7月31日までの11日間、株式会社ライトアップと協力してWEB上のアンケート形式により実施したもの。国内の男女就労者300人から回答を得た。
メンタルヘルスの不調(各種ハラスメントを含む)に起因する労災認定件数は、ここ数年で急速な増加傾向にある。このような背景にもかかわらず、本調査の結果、会社内にメンタルヘルス対策が実施されていないと答えた人は49.3%にも上り、同対策が明記された労働安全衛生法(2006年改正)および厚生労働省が示す社内のメンタルヘルス体制構築ガイドライン「労働者の心の健康の保持増進のための指針(2008年改訂)」にある支援体制が、約半数の企業でまったく構築されていない実態が明らかになった。メンタルヘルスに関する相談窓口を外部に設けるべきかどうかという設問に対しては、7割以上の人が必要であると回答している。約8割の人が社内でもメンタルヘルス対策が必要であると答えていることから、従業員に対して早急な支援体制を求める声がうかがえる。
会社に求める具体的な対策や制度について、「WEBなどによる定期的なストレス状況の診断」が35.7%と最も多く、次いで「休業者のための職場復帰プログラム」で22.9%となっており、休職者に対する職場復帰支援体制の構築も重要な位置づけとなっているようだ。休職者についての公的なデータは、独立行政法人労働政策研究・研修機構が6月23日に発表した「職場におけるメンタルヘルスケア対策に関する調査」によると、過去1年間にメンタルヘルス上の理由により連続1ヶ月以上休職、もしくは退職した人がいた事業所は平均25.8%、なかでも情報通信産業では55.8%と突出している。また社内にメンタルヘルス不調者を抱える1,000人以上の事業所は72.6%となっており、生産性の低下や重大事故へのつながりが増加傾向にある。
関連情報
ビジネスパーソン300名調査。約8割が「会社での、定期的なメンタルヘルス診断」を希望。遅れる企業の対策(株式会社イニシアチブ・パートナーズ)
http://p.tl/K63N
職場におけるメンタルヘルスケア対策に関する調査(独立行政法人労働政策研究・研修機構)
http://www.jil.go.jp/press/documents/20110623.pdf
(編集部)
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